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点描画に見る、光と色彩のサイエンス

無数の小さなドットを並べる技法として有名な「点描画」。絵画はもちろん、幅広い分野に大きな影響をもたらした画期的な技法「点描画」のメカニズムを解き明かします。
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クロード・モネ《 積みわら - 夏の終わり》 1891年 シカゴ美術館
「同じ時間帯の光」を捉えるために、何枚ものキャンバスを時間帯によって使い分け、日数をかけて制作された代表的な作品群。筆跡を残して色を並べることで光を表現している。

アートと科学の融合により生まれた点描画

「点描画」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。 点描画とは、無数の小さなドットを重ねることにより、「光」を表現する絵画の技法のこと。 そのカギは、点描画の技法が、色彩と光を科学的にとらえた点にあります。 これは一体どういうことなのでしょうか? 点描画が誕生した歴史やメカニズムから、その秘密に迫ります。
そもそも点描画は、印象派のニューウェーブとして誕生しました。 印象派とは、実際に目に見える自然の光や空気感といった一瞬の印象を忠実に再現しようとした画家のグループのこと。誰もが知っているモネやルノワールなどがこの代表です。
彼らは、光や空気感を表現するため「色彩分割」と呼ばれる技法を生み出しました。 絵の具は混ぜ合わせていくことで色が濁り、明るさが減少してしまうという性質があります。 鮮やかな絵筆を洗うバケツが真っ黒になるのもこのためです。
印象派の画家は、絵の具を混ぜずにキャンバスに並べ、個性的なタッチを残すことで、自分の見たままの明るい世界を描くことに成功しました。これが「色彩分割」です。
カミーユ・ピサロ《 井戸端の若い女と子供》 1882年 シカゴ美術館
これまでの“正統派”的な印象派の表現から、新印象派の影響を受け、点描による表現に移行してゆく探求期に描かれた傑作。
これに対し、色彩分割を「感覚的すぎる」と考え、そこに科学的な法則性を見出し、点描画の技法にまで高めたのが、ジョルジュ・スーラでした。スーラは印象派をさらにおし進め、新たなステージを創り上げたことから、「新印象派」とも呼ばれています。
ジョルジュ・スーラ《グランド・ジャット島の日曜日の午後》 1884-1886年 シカゴ美術館
セーヌ川に浮かぶ中州グランド・ジャット島で休日を過ごす人々の様子を描いた1枚。微細なドットでやわらかな光と色彩を表現したスーラの代表作。
スーラは、細かな点を、色彩理論や光学理論にしたがって整然と並べることで、濁りのない透明感のある色彩の再現を試みたのです。少しでも色彩を鮮やかに見せるため、原色のごくごく細かな点を並べることにより、見る者の視覚として混合された色彩を表現しました。 こうすることで、パレット上で混ぜるよりも、より鮮やかな色を作り出せるのです。 さらに、お互いを引き立て合う対照的な色を並置することで、さらなる鮮やかさを追求しました。 このように、単なる感覚ではなく、色彩・光学理論という科学的理論を取り入れることで、鮮やかな色彩と透明感、奥行き感を実現することを可能にした技法、それが点描画だったのです。
ポール・シニャック 《Les Andelys, Côte d'Aval》 1886年 シカゴ美術館
スーラのつくりあげた点描の技法を発展させ、色の粒でキャンバスを埋め尽くした。
点描画の理論は、現代のスマートフォンやカラーテレビにも活用されています。さらに、最近では、私たちの肌を美しく見せるファンデーションにまで生かされていることをご存知でしょうか。

点描画にヒントを得た色彩のサイエンスで透明感あふれるような立体的な肌を目指す

カラフルなパウダーがブレンドされた「ディエム クルール カラーブレンドファンデーション」は、カラフルな色を点描画のように肌の上に並べることで、濁りのない透明感を実現しました。
このカラーブレンドファンデーションを開発したPOLAの研究によれば、「キレイな素肌」とは、均一な肌色ではなく、明暗さまざまな肌色の集合であること、つまり「キレイな素肌は、カラフルである」ことがわかってきたのです。
そこで、ファンデーションのベージュの基になっているピンク、イエローに加えて、グリーン、ブルーの4色を、混ぜることなく配置。4色が点描画のように肌の上でドット状にのることで視覚的に混色し、透明感と奥行き感を演出してくれるのです。
さらに、「カラフルなものに触れると、女性の感情表現が豊かになる」という色彩心理学の知見も生かされています。カラフルなパレットのようなファンデーションケースも、使う人の気持ちを上げてくれそうです。
ディエムクルール ファンデーション
アートにインスパイアされた色彩と光の科学をあなたの素肌にも。 自分らしく前向きな毎日を、ディエム クルール カラーブレンドファンデーションとともに存分に楽しみましょう。
ディエム クルール カラーブレンドファンデーション
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Text by TATEISHI Kaoru
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