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連載 GOOD SELECT
「BALMUDA The Light」

心を豊かにしてくれる美しいモノと、そこに息づく技術やこだわりに迫る本企画。第4回は、画期的な家電製品を発表しているバルミューダの新製品「BALMUDA The Light(バルミューダ ザ・ライト)」をご紹介。構想から発売に至るまで約4年かけたという、紆余曲折の開発秘話に迫ります。
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クリエイティビティを育むための製品開発

家電業界において100年ぶりの革命と言われる心地よい風を送る扇風機や、科学的なアプローチでおいしさを追求したトースターなど、画期的な製品を発表しているバルミューダ。機能性とデザイン性を兼ね備えた製品は、家電に詳しくない層にも届き、いまでは美しい暮らしに欠かせないブランドとなっています。
2018年秋、そのバルミューダから新製品「BALMUDA The Light」が発表されました。医療用の手術灯をヒントにした、目に優しいデスクライトです。“子どもたちのクリエイティビティを育てるためには、どういう製品が必要か”という議論から開発はスタート。バルミューダという会社が大事にしているクリエイティビティを高めるため、親は子どもたちに何をしてあげるべきか。考え抜いた結果、デスクライトにたどり着きます。
手術灯の技術をヒントにすることを思いついたのは、製品構想の着手から3年を経た2017年頭のこと。今までにないデスクライトをつくるため、この世で最も光にシビアな場所はどこかを考え、医療現場であると気づきます。すぐさま手術灯の国内シェアNo.1である山田医療照明に連絡をして、共同開発を依頼しました。

100案以上も試行錯誤して辿り着いた技術

山田医療照明の協力のもと、離れた場所から広く手元を照らし、手元に影をつくらない光拡散技術「ForwardBeam Technology(フォワードビームテクノロジー)」を開発しました。とはいえ、デザインに落とし込むのは至難の業。デザインを100案以上出し、開発部とデザイナーが一緒にカーブの描き方やUI、UXなどを考えながら試作を繰り返しました。
最も難しかったのが、医療用の手術灯を一般家庭用にリサイズすること。「BALMUDA The Light」に採用した太陽光LEDは、医療現場や美術館など、色に正確さが求められる場面で使われており、自然光のように本来の色を照らし出します。しかし、光の質がよい代わりに発熱しやすく、放熱をいかに行うかが課題でした。放熱対策をせずに電流を流すと100℃を超えてしまい、機体が熱くなってしまいます。さまざまな放熱技術を検証しながら設計することで、1日中ライトをつけっぱなしにしていても、ほのかに温かいと感じる程度にまで抑え込むことに成功しました。

太陽光LEDで知る、本当の色彩

自然光に限りなく近く、もの本来の色が見える太陽光LEDは、実際に使ってみるとその秀逸さに驚きます。ただ明るいだけではなく、必要な明るさと演色性は、本や雑誌などの印刷物を読む際に効果が現れます。機能面にも優れた商品は、子どもだけでなく大人も使いたくなるのは当然のこと。「BALMUDA The Light」があれば、刺しゅうやネイルをする際にも、本来の色味をしっかり認識できるようになります。
スマートフォンやパソコンなど、ブルーライトを発光するメディアで目を酷使している現代において、人々はいままでにない目の疲労を感じているはず。太陽光LEDの明るさとスマートな光拡散技術で、自身の目をいたわることで、よりクリエイティブな人生を送れるのではないでしょうか。
BALMUDA The Light(バルミューダ ザ・ライト)
本体寸法 幅191mm、奥行き264mm、高さ463mm(標準姿勢)
本体重量 約3.2kg
ブラックとホワイトの2色展開
37,000円(税別)
https://www.balmuda.com/jp/light/
Photographs by OSHIMA Toru
Text and Edit by HATTORI Madoka
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