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就寝前のおやつの食べ方

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私にとって食べ物と睡眠は切っても切れない関係にあります。私が見る夢には食べ物がしょっちゅう登場します。レモンカスタードの湖でゴンドラに乗ってのんびりと過ごす夢や、舞台で観客からアーモンドクロワッサンでできた花束をもらって祝福される夢、全粒粉クラッカーが敷き詰められた廊下で追跡劇を繰り広げる夢――。この記事を読んでいる精神分析の専門家は、ぜひ私宛てに連絡をください。私が見る夢はフロイト派精神分析にかけていただくのにちょうど“食べごろ”です。
冗談はさておき、私たちの食生活と睡眠との間には、実際に関連性があるのでしょうか。私が見る真夜中の奇妙なファンタジーはともかく、眠りの質や量、パターンの一貫性に食生活が何らかの影響を及ぼしているのかどうか、私は知りたいと考えてきました。私の直感では答えは「イエス」です。つまり、何をどのように食べたかが、起きて意識のある間にさまざまな面で影響をもたらしているということを考えると、意識レベルの低い間(睡眠中)にもその影響が及んでいるはずだということです。
私は専門家ではありません。睡眠について私が知っているのは、自分が睡眠をとるということと、オフィスで午後3時ごろになるとときどき睡眠をとりたくなることだけです。さらに、食べ物と睡眠の関係ともなれば、知識はさらに少なくなります。せいぜい、就寝前にチーズを食べることで見る夢が変化する可能性があると主張するこちらの記事を数週間前に読んだ程度です(私の中で「Night Cheese」(夜中のチーズ)論争は解決しました!)。同僚のエラがシナモンについて、睡眠中に体温を下げる効果があると話しているのを耳にしたこともあります。これについても、もちろんもっと詳しく知る必要があると思いました。そこで私は自分の好奇心を存分に満たすため、その道の専門家に話を聞くことにしました。
私が間食と眠りについて取材を行ったのは、ニューヨークシティを拠点に活動する登録栄養士のジョージア・ラウンダーレイチェル・スタールの2人です。会話はわかりやすくするため、編集・要約されています。
ヴァレリオ・ファリス:食べ物と睡眠には関係がありますか。もしあるなら、どのような関係ですか。
ジョージア・ラウンダー:私たちが口にする食べ物と睡眠の質には関係があります。一般的に言えば、栄養価が高くバランスのとれた食生活を送ることで、しっかりと睡眠をとるために重要なアミノ酸の生成を助けることができます。質の良い睡眠を促す栄養素については、繊維質が多い食材、複合糖質、タンパク質、健康的な脂質が、満腹感につながり血糖値の安定を促進します。満腹感と安定した血糖値は夜中の空腹感と浅い眠りを防ぐ効果があります。逆に血糖値を急激に上げる傾向がある食材、たとえば精製された穀物や糖分の多い菓子類などは深夜の食欲をそそり、睡眠の質を低下させてしまいがちです。
レイチェル・スタール:はい、食べ物と睡眠には明確なつながりがあります。睡眠をコントロールする体内の化学反応は食材に含まれる栄養素によって変化します。睡眠の質や長さ、眠りに落ちるまでの時間、さらには翌日の気分にまで影響を及ぼすこともあります。
ヴァレリオ:​就寝前におすすめの食材は何ですか。おすすめできない食材も教えてください。
ジョージア:就寝前に食べるのに理想的な食材の組み合わせは、複合糖質とプロテインです。この2つを合わせてとることで満腹感が得られ、浅い眠りにつながる血糖値の低下を抑える効果が期待できます。例を挙げると、全粒粉パン1枚に大さじ1杯のナッツバターを塗ったものや、ベリーを添えたギリシャヨーグルト、カップ1杯分の食物繊維の多いシリアルにアーモンドミルクをかけたものなどです。

逆に就寝前におすすめできない食材は、カフェインを含んでいたり砂糖が添加されていたりするような興奮作用があるものと、消化不良を引き起こす可能性のある香辛料の入った食品や揚げ物などです。たとえば、コーヒー、チョコレート、ポテトチップスのほか、唐辛子などの辛い香辛料を使った食べ物などが挙げられます。
レイチェル:おすすめの食材は次のとおりです。
•    繊維質が多い食材:キヌアなどの全粒、ブランシリアル、豆類、豆果など。
•    チェリー類:睡眠ホルモンと呼ばれるメラトニンを自然に含む数少ない食材の1つです。
•    かぼちゃの種:筋肉がリラックスするのを助けるマグネシウムと、安眠を促すトリプトファンが含まれています。
•    フムス(Hummus):私が寝る前に食べるお気に入りの食材の1つで、トリプトファンが豊富に含まれています。大さじ2杯のフムスと、新鮮なカット野菜や数枚の全粒粉クラッカーを組み合わせるのがおすすめです。
•    キウイ:食物繊維が多く、睡眠を誘う効果が期待できるビタミンC、E、セロトニン、葉酸が豊富です。
•    バナナ:マグネシウムとカリウムが含まれているため、睡眠を促す効果が期待できます。
•    タンパク質と繊維質が多い軽食(無脂肪のギリシャヨーグルトやオートミールなど)と、新鮮な果物かナッツ類/種子類(バナナ、ピーナッツ/ナッツバター、枝豆など)の組み合わせ
おすすめできない食材:
•    精製炭水化物:白パン、白米など。
•    糖分の多い食べ物:クッキー、ケーキ、ドーナッツ、砂糖入り飲料など。
•    高脂肪(特に健康に悪い飽和脂肪):睡眠に影響を及ぼす炎症を引き起こすことがあります。消化器官に大きな負担がかかり、睡眠の質が低下します。
•    カフェイン含有飲料や栄養ドリンク:睡眠障害の原因としてコーヒーや栄養ドリンクはよく知られていますが、チョコレートや特定の茶類などのあまり知られていない食材にも注意する必要があります。

より良い目覚めには

ヴァレリオ:​タイミングは重要ですか。
レイチェル:はい。何を食べるかだけでなく、いつ食べるのかも重要です。就寝前に軽食をとるなら、寝る2時間から4時間ほど前には済ませてしまうことをおすすめします。ただし食べ過ぎないように。
ヴァレリオ:​就寝時間に合わせた最適なディナーの時間はいつですか。
ジョージア:これという“完璧な”時間はありません。個人のスケジュールやその日1日を通した食事のパターンによって大きく左右されるからです。ただし、お腹が膨れた状態で寝ないようにするため、就寝の3時間ほど前にディナーを食べることで、その後就寝するまでに体が食べ物を消化する時間をより多く確保することができます。加えて、血糖値が睡眠前または睡眠中に急上昇するのを抑える効果も期待できます。血糖値が急激に上がると安眠できず、全体的に眠りが浅くなることがあります。
ヴァレリオ:​チーズが夢の内容に影響する可能性があるというのは本当ですか。
ジョージア:英国チーズ委員会(British Cheese Board)が行った調査によると、私たちが異なった種類のチーズを食べることで夜間にある特定の種類の夢を見る可能性がある、ということです。とはいえ、これは参加者数がたった200人程度の単独調査なので、現時点では、チーズの摂取が夢に対していかに劇的な影響を与えるかを特定することは難しいと言えます。
ヴァレリオ:​寝ている間に体が熱くなる場合には、血糖値を安定させる作用のあるシナモンを就寝前に摂取するといいと聞きました。本当ですか。
ジョージアある研究で、糖尿病患者が血糖値を正常に保つのにシナモンが役立つ可能性があるという結果が示されました。体温に対するシナモンの影響について特に言えば、ある動物実験でシナモンが動物の体温を下げることがわかっていますが、人間の体内での影響はまだ確認されていません。つまり、シナモンの摂取が睡眠中の人間の体温に大きな影響を及ぼすかどうかについては、まだ決定的な証拠があるわけではありません。
レイチェル:シナモンを食べるまたは飲むことでインスリン抵抗性が下がり、血糖値の改善につながることは考えられます。しかし私の知る限りでは、その説を裏付ける決定的な研究結果はまだ出ていません。
結論として、チーズ、私、そして深夜の軽食という3者の関係はしばらく途切れることはなさそうです。
この記事はFood52のValerio Farrisが執筆し、NewsCredパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@newscred.comにお願いいたします。
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