心を豊かにしてくれる美しいモノと、そこに息づく技術やこだわりに迫る本企画。第6回は、ドイツの老舗カメラメーカー・ライカカメラ社が手掛けるインスタントカメラ「Leica Sofort(ライカ ゾフォート)」を紹介します。
写真界におけるパイオニア「ライカ」
誰もが知るカメラメーカー「Leica(ライカ)」はドイツで誕生しました。1849年、精密光学機器を製造する研究所としてドイツ・ウエッツラーに設立されたのが原点です。1914年、重い乾板の代わりに映画用の35mmフィルムを転用した小型カメラ「ウル・ライカ」を発表。携帯に優れた小型カメラの登場により、写真家が現場に踏み込み決定的瞬間を捉えるフォトジャーナリズムが誕生します。
以降、卓越した職人技と人間工学を用い、最高品質の製品を生み出してきたライカ。不朽の名機といわれる「ライカMシステム」をはじめ、カメラやレンズ、双眼鏡など数え切れない銘品が多くの写真家たちに愛用されてきました。ロバート・キャパやアンリ・カルティエ=ブレッソン、エリオット・アーウィットなど、ライカを愛用する著名な写真家たちが歴史的な作品を数々と生み出したのです。
気軽に楽しめるインスタントカメラの登場
ライカは、デジタル化が進む写真業界においても、今なお新しい技術を使った商品を幅広く生み出しつづけています。そのライカから登場したのが、インスタントカメラ「ライカ ゾフォート」です。
撮ったその場で見られるインスタントカメラは、デジタル化された現在においても愛用する人が増えています。スマートフォンで撮影し加工することに慣れている人にとって、加工もレタッチもできないアナログ的なインスタントカメラは、新鮮な体験をもたらしてくれます。
様々なインスタントカメラがある中で、「ライカ ゾフォート」の特徴はなんといってもデザイン性です。ライカのデザインチームが特別に開発した、シックでクラシカルなフォルム。オレンジやホワイト、ミント、ブラックといったカラーバリエーションも豊富です。
また自然光を生かした撮影が得意で、基本撮影モードのほか、二重露光や長時間露光が可能。セルフポートレ-トの撮影のために、セルフタイマーの設定やボディ前面に長方形のミラーもついています。さらに、選択したプログラムモードに関係なく、焦点位置を選ぶことが可能で、機能面においても満足のいく仕上がりのカメラです。
ありのままを写すこと。シャッターを切る一瞬に、感性を研ぎ澄ますこと。きっと、フィルムを手に取るたびにその場面を鮮やかに思い出させてくれるはずです。
Leica Sofort(ライカ ゾフォート)
ホワイト、ミント、オレンジ、ブラックの4色展開
33,500円+税
ライカ ゾフォート用カラーフィルムパック
1,300円+税
www.leica-camera.co.jp
Photographs by OSHIMA Toru
Text by HATTORI Madoka
Edit by HATTORI Madoka、OBAYASHI Shiho