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連載 コスメのトリセツ
vol.04 ローションの成分

化粧品のパッケージに書いてある成分表示を読み解きながら、化粧品成分の深い海へとダイブする連載企画。今回は、ローション(化粧水)の「全成分表示」に注目します。日本人は世界的に見ても、ローションが好きな人が多いようです。洗顔後のまっさらな肌に、私たちはどんな成分を届けようとしているのでしょうか。その特徴を見ていきます。
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なぜ「水」だけでは、ダメなのでしょうか?

ただ肌に水を与えるだけでは、あっという間に蒸発してしまいます。もっというなら、水は蒸発する時に、もともとそこにあった水分まで一緒に飛ばしてしまうことがあります。たとえば、洗った手や髪などをそのまま自然乾燥させた後、かさつき、パサつきを感じたことはありませんか? これは蒸発とともに、水分が持っていかれるから。
ローションは、肌に潤いを与え、その潤いができるだけ肌の上に残るようにするための化粧品です。そのために、さまざまな保湿剤がローションには配合されており、代表的な成分にグリセリン、BGなどがあります。そしてこれらの組み合わせ方によって、製品の使用感や特徴は大きく変わってきます。
水、保湿剤に加え、エタノールもよく使われます。ローションは主に、この3つの水性成分でできています。
さらに挙げるとしたら、PEG-50水添ヒマシ油も、よく使われる成分です。水と油を結びつける界面活性能が高く、香料や油性成分を透明なローションに溶かし込む目的で使われます。クリアで香りのいいローションがあれば、全成分表示の中にこの成分名を見かけるかもしれません。
それでは、全成分表示の一例を見ていきましょう。
B.A ローション
水、BGグリセリンエタノールPEG-8、PPG -24グリセレス-24、ポリHEMAグルコシド、ポリメタクリロイルリシン、イガイグリコーゲン、シロキクラゲ多糖体、レンゲソウエキス、チョウジエキス、ヨモギエキス、アルニカエキス、ヘチマエキス、イザヨイバラエキス、マヨラナ葉エキス、加水分解シルク、アケビ茎エキス、クララ根エキス、加水分解コンキオリン、ダイズタンパク、オウレン根エキス、PEG-10ジメチコン、ジグリセリン、ラウリン酸スクロース、キサンタンガム、クエン酸Na、コハク酸ジエトキシエチル、ラウロイル加水分解シルクNa、クエン酸、ペンテト酸5Na、フェノキシエタノール、メチルパラベン、香料

ピックアップ成分

BG
グリセリンに次いで高い保湿力を発揮する、代表的な水性成分のひとつです。グリセリンよりもさらっとした感触でありながら、防腐効果も得られるため、ローションによく配合されます。
グリセリン
ベースとなる水性成分のひとつで、高い保湿効果を持ち、多くの化粧品に配合されています。他の成分を溶けやすくする役目もあり、他の保湿剤と組み合わせて配合されることもあります。成分の生成については、洗顔料の回を参照。
エタノール
エタノールはさまざまな機能を持つ水性成分です。肌への浸透性や清涼感の向上に加え、抗菌作用を持っています。“防腐剤無添加”をうたうローションには、エタノールが防腐剤として配合している場合があります(アルコール過敏症の人は刺激を感じる場合もあるので、「アルコールフリー」と表記のあるものを選ぶと良いでしょう)。
PEG-8
PEG(ポリエチレングリコール)は、多くの化粧品の基剤となる水性成分です。PEG-8は、水によく溶ける性質で、水分蒸散を防ぐ効果があります。
キサンタンガム
天然由来のポリマーで、微生物がブドウ糖などを発酵して産生する多糖類です。添加することによりローションの粘度をあげ、しっとり感を向上させます。
Photographs by OHSHIMA Toru
Text by GOROKU Miwa
Edit by HATTORI Madoka
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