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「ちょうどいい」がいちばん スウェーデン発のラーゴムな暮らし

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どうやら私たちは今、北欧文化にちょっと傾倒しているみたいです。それはイケアの家具をずらりと並べるだけにとどまりません。たとえば家庭では、心地良くいられる「hyugge(ヒュッゲ)」な暮らしを取り入れたり、ポジティブで温かな「gezellgig(へゼリヒ)」な時を過ごそうとしている人もいるでしょう。そして周囲の人たちにはハッピーアワーではなく(もしくはそれに加えて!)、コーヒーとお菓子でゆっくりお茶をする「fika(フィーカ)」の時間を楽しもうと促してみたり……。しかし、念には念を入れて、北欧のトレンドをすべて試したいのであれば、もう1つ知っていただきたいのが「lagom」です。

 

Lagomは「ラーゴム」と発音します。これはスウェーデン流マインドフルネスとも言えますが、むしろ集団としての意識や、「何事もほどほどに」という中庸の精神に根ざした概念でもあります。日本語にすると「少なすぎず、多すぎず」や「ちょうどいい」という意味になりますが、ラーゴムの本質にはそれ以上のものがあります。

 

どうでしょう、だんだんラーゴムが気になってきませんか? それではラーゴムを実践する方法をお伝えします。

 

1. 何事もゆっくりと

ラーゴムとはつまり、暮らしをゆっくり楽しむ技術だと言えます。せかせかしたり、次に何が起きるかを期待して動くのではなく、たった今自分が体験していることをじっくりと堪能するのです。たとえば何かがうまくいった時には、すぐに次の成功を求めて計画に移るのではなく、ゆっくりとその喜びを味わってみてください。また、朝のルーティンになっている活動を、いつもより時間をかけてやってみるのもおすすめです。

 

2. 自然のなかで過ごす

スウェーデン人は外で過ごす時間をとても重視しています。『Lagom: The Swedish Art of Balanced Living』の著者であるリネア・デューンは、スウェーデン人には「allemansrätten(アッレマンスレット)」という権利があると書いています。翻訳すると「散策する自由」という意味になりますが、野外のおよそほとんどの場所に、誰でも自由に出入りできる権利のことを言います。汗を流すほどのハイキングする必要はありませんが、少しでも自然に触れられる機会を持ってみませんか? こうした考えを実践しているのはラーゴムだけではなく、たとえば日本でも「森林浴」を楽しむことがあります。ぜひ、近くの公園を散歩したり、週末には山へ出かけて、自分にちょうど必要な分だけ、自然の恵みを受け取りましょう。

 

3. モノは少なく

そう言われると、ラーゴムはミニマリズムと同じなのかと思われるかもしれません。しかし、ラーゴムはどこまで切り詰められるかに固執するのではなく、むしろ自分にとっての「じゅうぶん」に気づくことを推奨しています。そして「じゅうぶん」と思える基準は、定期的に変化するものなのだと理解することが大切です。デューンは著書のなかで、手持ちの服を減らして着回しをする「カプセルワードローブ」をおすすめしています。機能性に優れ、着心地がいいアイテムを中心に選び、クローゼットが服で溢れないようにしましょう。デューンはまた、家の収納スペースには余裕をもたせること、そして編み物などの趣味をはじめて、家に飾るものは自分自身で作れるようにすることを提案しています。

 

4. フィーカの時間を取る

フィーカとは、友人たちと一緒にコーヒーとお菓子を楽しむための、ちょっとした休憩のことを言います。そしてもちろん、このフィーカもラーゴムな暮らしの重要な一部です。フィーカの時間は、せかせかしたりせず、友人たちと会話をじっくり楽しみます。休憩を取ることで集中力が向上することは、科学的にもさまざまなところで指摘されています。ゆっくりすることの大切さを周囲にうまく説明できずに困っていた人は、ぜひラーゴムを紹介してみてください。

 

5. コミュニティとしての成功に注力する

デューンも書いているように、スウェーデン人はルールを重んじ、集団としての福利を特に重視する傾向にあります。ラーゴムはそうした精神に近づくための分かりやすい手段だと言えるでしょう。スウェーデンの人たちがこのように「じゅうぶん」だと思える暮らし方を大切にしているのは、そうすることで、すべての人に社会の資源を公平に分配することを目指しているからなのです。デューンは「ラーゴムな暮らしを実践することで、私たちは、自分という存在を超越した、何かより大きなものの一部なのだと実感することができます。すると、自然と目的意識も高まるのです」と説明しています。ぜひ、すべての人が取り入れていきたい考え方ではないでしょうか。

 

 

この記事は、SheKnowsのColleen Stinchcombeが執筆し、NewsCredパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせは、legal@newscred.comにお願いいたします。

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