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「がっかり」しても大丈夫 落胆の感情との付き合い方

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たとえどんな瞑想アプリや新しいダイエット法を試したとしても、人が感じる「がっかり」の気持ちを完全に払拭することはできませんし、もちろん手品のトリックで消してしまうわけにもいきません。これは宇宙の法則のようなもので、きっとみなさんも承知済みの事実でしょう。ところが、この「がっかり」の気持ちを受け止める方法は、実は人それぞれなのです。たとえ落胆を感じたとしても、すぐに立ち直る人もいれば、なかなか抜け出せない人もいます。ひどくなると、自分を疑うようになり、鬱状態に陥ってしまう人もいるのです。

 

しかし、この「がっかり」の気持ちは必ずしもネガティブな体験というわけではありません。自分の気持ちをしっかり受け止め、学びとして受け入れることができれば、適度な期待の抱き方がわかるようになりますし、打たれ強くなり、この先何かで失敗したとしてもうまく対応できるようになるでしょう。また、落胆からくる挫折を通じて、より真剣に、より賢く物事を成し遂げようとするモチベーションを得られる可能性もあります。

 

そこで専門家たちに話を聞き、たとえ悪いニュースにがっかりさせられたとしても、自分の感情と向き合い立ち直るためのテクニックと、苦境の最中でもポジティブさを失わないためのアドバイスをもらいました。

 

1.すべての感情を受け止める

落胆といった不快な感情と向き合うために、心理学者でカウンセラーのヴィクトリア・ショウ博士は、クライアントに次のようにアドバイスしていると言います。「まずはそうした気持ちを抑え込まず、認識すること。そして自分自身や自分の感情に対して何らかの判断を下す前に、ただその感情の存在を認めることです。そうすることで、気持ちを切り替えられる場合があります。判断を下すというのは、ある種の抵抗です。そして自分が抵抗を感じていることに対して、人はこだわり続けてしまう可能性があります。自分の感情と、そのきっかけとなった状況を受け入れることができると、心に平穏を取り戻しやすくなります」。

 

しかしながら、私たちはこうした感情にすぐに蓋をしてしまいがちなのだそうです。「私たちの多くは、感情的になった時には注意しなさい、そしてできる限り感情的になることは避けなさいと言われて育ってきたと思います」とショウ博士は説明しています。「自分の思い通りに行かないからといって、傷ついたり、がっかりしても仕方がないとか、もしそういう感情があるのなら、早く『忘れる』べきだ、など、子どもの頃に言われたことがある人もいるのではないでしょうか。ですが、感情を無理やり追いやったり、回復するためのプロセスを急いでしまうと、逆効果になることが多いようです。感情を押し殺し、その度合いが高くなるほど、次に何かがあった時により大変な形で吹き出してくる可能性があるのです」。

 

またショウ博士によれば、私たちの感情の内部では特別なロジックが働いていると言います。つまり、ある状況に対して自分が「考えている」ことと、「感じている」ことには、大きな隔たりがあるかもしれないのです。「自分の頭では『大したことじゃない』と考えていることが、実は感情的な面において大きな打撃になっていることがあります」とショウ博士は話しています。そのため、大局で見れば小さなつまずきにしか過ぎないことでも、実際に自分が落胆を感じているのであれば、少し時間をとってその感情を受け止めてみましょう。そうすれば、上手な切り替えができるかもしれません。

 

2.個人的に受け止めすぎない

自分の期待通りに物事が進まない時、自分自身を責めてしまうことがあります。心の中にネガティブな感情を抱えることは普通のことですが、「私には能力がない」もしくは「私には成功を手にする資格がない」など、自分をけなしてしまう場合はどうなるでしょうか。思春期の若者たちのための心理教育プログラムを提供するParadigm Malibu Treatment Centerの創始者兼エグゼクティブディレクターのジェフ・ナリン博士は次のように話しています。「こうした毒になるような思考パターンを、ポジティブなものに変えていくことはとても重要です。自分に話しかけるなら、たとえば『私には価値がある。もう少し耐えていればきっと解決策を見つけられるはず』、『私の努力は報われる』という言葉にしていきましょう。自分の考え方の癖を変化させることで、耐性が強くなり、ポジティブに行動するモチベーションを得ることができるでしょう」。

 

このように言葉を使ったアファメーション(自分自身に対する肯定的な宣言)をすることで、行く手を阻む障害を乗り越え、自分の能力を信じて新たな道を進むきっかけを得ることができるかもしれません。ビジネスパーソン向けの心理カウンセリングを提供するBroadway Psychological Associatesの心理学者エリカ・ロージャス博士は、付箋メモにそうしたアファメーションの言葉を書き出し、たとえば洗面所の鏡など、朝一番に目にする場所に貼り付けておくことをすすめています。また、1日に1度、もしくは気持ちを高めたい時などに、それらの言葉を声に出して言うことにも意味があるそうです。

 

3.学びを引き出す

「がっかり」という感情は決して良いものではありませんが、そこから何かしらの学びが得られる場合もあります。ショウ博士は、その経験を新鮮な目で見つめ直し、人生の教訓だと考えることをすすめています。「たとえば、憧れの仕事に就くことができなかったとしましょう。改めて考えてみると、そこまで憧れていたわけでもなかったと思い直すこともあるかもしれませんし、受からなかったことに何か重要な意味を見出すことができるようになるかもしれません。友人に裏切られたと感じていたけれど、よく考えてみれば相手にもそうする理由があったとか、好きだった人に振り向いてもらえなかったとしても、恋愛に求めていることがお互い違っただけなんだ、と思い至ることもあるでしょう」。

 

このように見つめ直すことは、次に目標を設定する際に役に立ちますし、今後何かに対してがっかりしたとしても、楽に気持ちを切り替えやすくなるでしょう。ナリン博士はこのように話しています。「失敗があるからこそ、自分を高めることができます。また、成功を掴むための忍耐力を得ることにもつながります。もし次に落胆を感じるようなネガティブな経験をしたとしても、それをポジティブなものに切り替えることができるようになっていくでしょう。課題を乗り越えることで私たちは強くなります。そうすることで、未来にまた違った行動を取ることができるようになるのです」。

 

4.期待をコントロールする

あなたが落胆を感じやすいのは、あまりにも高すぎる期待を抱いているからかもしれません。その場合、まずは事実を認めることで気が楽になり、実際に実現可能なことに集中できるようになる可能性があります。「何かに期待を抱くことは、たしかに目標を達成するためのモチベーションになるでしょう」とナリン博士は言います。「しかし抱いた期待が、実現しない可能性もあるのです。そのため、目標を決める時には順応性と現実性が重要になってきます」。

 

だからと言って、期待値をいつも低く設定するべきというわけではありません。ニューヨークの臨床心理学者エリザベス・コーエン博士は「ポイントははしゃぎすぎないことです」と話しています。「クライアントには、感情をコントロールするのは難しいことだと伝えています。何か湧き立つような気持ちを感じて、はしゃぎたくなることもあるでしょう。しかし同時に、困難なことが起きた時に自分はそれに対応できると、常に言い聞かせておく必要があります。はしゃぐ気持ちとは反対に、何かにがっかりさせられた時には、自分はそれを受け入れることができる、そして乗り越えることができると、常に自分に思い出させておく必要があるのです」。

 

ですから、期待を抱く時には意識的に行うようにし、同時に柔軟性も保つようにしましょう。「人生というのは、計画通りに進まないものです。道の途中に大きな障害が立ちはだかったとしても、柔軟性と忍耐力を持って、その問題に正面から向き合う準備をしておく必要があります」とナリン博士は説明しています。「いかようにも適応できる、柔軟性のあるプランを持つことができれば、より楽にゴールに到達できるようになるでしょう」。

 

5.ひと休みする

落胆の気持ちが、不安や怒り、悲しみといった感情に変化することがあります。こうした感情とうまく付き合うためには、状況から一歩身を引き、気持ちを立て直す準備をする必要があります。「たとえ短い時間でも、その場から離れることで、気持ちをうまく切り替えられる可能性があります」とナリン博士は言います。「たとえば早歩きで散歩したり、意識的に瞑想するのでも構いません。自分のエネルギーを充電するための健やかな時間を持つことで、脳の働きが穏やかになり、不安を軽減させることができるでしょう。エネルギーを充電できれば、またその状況に新たに向き合うことができるはずです」。また、深呼吸を数回行うだけでも、リラックスできるでしょう。

 

6.嬉しいことを数える

人はどうしても、うまくいったことよりも、失敗したことに意識を向けがちです。ですから、次に何かがっかりするニュースに触れた時には、自分が人生において感謝していることや、嬉しい気持ちになること(朝に飲む1杯のコーヒーでも良いのです)、最近うまくできたことについて、思いを巡らせてみてください。「感謝のリスト」を作成して、自分の思い通りにならないことが起きた時に読み返してみましょう。それが難しい場合には、「パンダ・プランナー」のように、自由に書き込めるページが用意されている手帳を使うこともおすすめですよ。

 

 

この記事は、PureWowが執筆し、NewsCredパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせは、legal@newscred.comにお願いいたします。

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