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大切なのは好奇心 パートナーとの愛を育む「ラブマップ」とは

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誰かと交際を始めると、私たちは相手の一挙一動を意識するようになります。たとえばピザにはパイナップルをトッピングする、コーヒーはブラックで、といった食の好みから、特定の状況に対する反応の仕方まで、相手がどんな人なのかを知るようになるのです。さらに関係が深まると、相手の好き嫌い、欲求や要求、そして物事への感じ方などについて質問し合う場面もあるかもしれません。相手のことを知れば知るほど、相手にもっと興味が湧くというのはよくあることです。

 

このように観察や質問を通じてパートナーの性格や習慣を知るにつれ、私たちは「ラブマップ(恋愛の地図)」を作っているのです。

 

「いわばパートナーについて知るなかで集めた情報の集積が、ラブマップなのです」。そう話すのは、臨床心理士の資格を持つ、テキサス州オースティンのヴァグデヴィ・ムニエ心理学博士です。ムニエ博士は、科学的な見地から対人関係のカウンセリングを行うGottoman Instituteの主任トレーナーでもあります。「パートナーとの関係において、まさか自分がそのような地図を作っているとは気づいていない人もいるでしょう。このように、意図せずとも自然と築き上げられるもののひとつが、ラブマップなのです」。

 

交際を続けるうちに、ラブマップはパートナーとの関係におけるデータベースの役割を果たすようになると博士は話しています。

 

ラブマップをパートナーとの関係に役立たせるには

ラブマップには、自分がパートナーに対してどのように興味を持ち、どのように関係を築いているかが現れていると、ムニエ博士は言います。「互いに質問をし合い、そうした情報を共有できているのであれば、ラブマップは2人の関係における土台となります。自分たちが深い関係を築き、互いに関心を持っているという証明になるのです」と博士は説明しています。「相手のここが好き、ここが尊敬できるといったことを発見することで、人はパートナーとの関係におけるデータベースを構築していきます。そうすることで、相手への興味関心がますます高まっていくのです」。

 

ラブマップ作りをやめたとき

逆のパターンを考えてみましょう。「たとえばパートナーにピザのトッピングは何が好きかと尋ねたとします。しかし返事をもらえず無視されたとしたら、相手は自分に関心を持っていないのだと感じるようになるでしょう。そのうちに、相手に質問すること自体を諦めてしまうかもしれません」とムニエ博士は例を出して説明しています。こうした状況が続けば、2人は別れる可能性が高くなります。お互いに興味を見いだせない状況が続き、相手について学ぶための時間を取ろうとしなくなるからです。

 

特に遠距離恋愛中のカップルは、互いの日常生活についての情報を共有しないままでいると、こうした危機に陥りやすいと博士は指摘しています。また、どちらか一方がストレス過多の仕事や、秘密保持が必要な仕事についており、1日のできごとを相手と共有できずにいる場合も、同様のことが言えるそうです。こうした状況が続くことで、相手との関係が希薄になり、互いに関心を払えなくなります。「相手と心が離れている状態が続くと、寂しさや疎外感を抱くようになります。一緒に暮らしていても相手を他人のように感じてしまい、不信感を抱き、警戒するようになるかもしれません。相手のことがわからなくなればなるほど、距離はどんどん離れてしまうのです」。

 

また、結婚して何年も経っているカップルは、相手が結婚当時と変わっているはずがないと思い込み、互いへの好奇心を忘れ、ラブマップ作りをやめてしまう場合があります。「結婚している人は、パートナーと長く一緒に暮らしているために、相手のことなら何でも知っていると思いがちです。しかしそれは事実ではありません」と博士は指摘しています。「うまくいっているカップルほど、互いが成長するにつれ、昔の日々をまた思い出そうとするものです。つまり、過去にしたことのある質問を、また改めて互いに投げかけるのです。そうすることで、ラブマップをアップデートすることができます」。単身赴任や出産など、結婚生活で生じるイベントはラブマップを更新し、相手と再び関係を深める良いチャンスです。

 

ラブマップの作り方

ムニエ博士は、「ラブマップの良いところは、特別な労力を必要とせず、時間もかからないことです」と話しています。「相手にただ質問をし続けるだけで、ラブマップは次々と作られていきます」。しかし博士は、すべてをたった一晩でやろうとしないで欲しいとも注意しています。

 

「プレッシャーがかかりすぎるので、あまりおすすめできません。一晩たっぷり話したとしても、その後1週間まったく会話のないまま過ごしたとしたら、また相手を遠くに感じたり、不安に駆られて喧嘩になってしまったりする可能性があります」。そこで博士は、月曜日から木曜日まで、たとえ10分でも相手にランダムな質問を定期的にすることを提案しています。質問の内容は何でも構いません。「たとえばパートナーと5年前に交わした会話を振り返り、そのことについて尋ねてみたり、懐かしいレシピについて、相手に話題を振ってみたりしてもいいかもしれません」と博士は言います。「思い出を振り返ることは、絆を深める上でとても有効です。たとえ同じ質問をしたとしても、以前と同じ答えが返ってくるとは限りません。相手への関心を維持し続けることが、ラブマップを築く上で重要なポイントになります」。

 

より良いラブマップを作る上で大切なのは、相手が自由に答えられる質問を投げかけることだと博士は話しています。「こう答えさせようと誘導したり、あまりに複雑な質問をしたりすることは避けましょう。どんな質問をすれば、相手から豊富な話題が引き出せるのかを考えてください」。また、一緒に過ごす時間を意識的に作ることも大切です。「メールで質問を送ることもできますが、互いにゆっくり向き合い、うわべだけの会話で終わらない、深い質問をし合える時間を作るようにしましょう。ポイントは、複数の質問を投げかけ、それらに関連性を持たせることです。シンプルな会話をきっかけに相手のことをより深く理解できるような、豊かなラブマップを作りあげられると良いですね」。

 

なぜラブマップは人間関係の土台になるのか

「たとえば、すでに30年間生活を共にしているのに、一緒に食事に出かけるたびに相手に質問したくてたまらなくなる…… そんな関係が理想だと思っています」とムニエ博士は話しています。「これから先の未来のことも、懐かしい過去のことも、もっとパートナーと話し合いたい、そんな気持ちが大切です。どんなにシンプルでも、たとえ馬鹿げた質問でも構いません。相手への興味に満ちた質問とその回答に対する関心こそが、健全なラブマップを作るのです。特に、相手の回答に興味深く耳を傾けることが大切です」。

 

また博士によれば、相手のラブマップの存在にも同様に関心を払うことが必要だと話しています。「たとえばいつもゴミ出しをしてくれるパートナーがいる人は、『いつもありがとう。私はゴミ出しが苦手だから、とても助かるよ』と言葉にして伝えるようにしましょう。気分を良くさせるだけでなく、相手が自分に関心を示し、ラブマップを活用しようという気持ちを引き出すきっかけにもなるのです」。

 

ラブマップは、パートナーにきちんと自分の存在を認めてもらえているという実感を支えてくれるものです。「相手がちゃんと自分のことを見ていて、話を聞いてくれていると実感することで、一緒にいるという感覚を持つことができるのです」と博士は言います。「パートナーとの繋がりを実感できると、2人の関係はよりくつろいだ、愛情に満ちたものになるでしょう。相手にも同じように感じて欲しいと思うなら、何も大げさなことをする必要はありません。ささやかなことを、日々積み重ねて行くことが大切なのです。ぜひ、ラブマップを毎日活用して、あなたの想いや関心がどれほどのものか、大切な人に伝えられると良いですね」。

 

 

この記事は、SheKnowsのBrianne Hoganが執筆し、NewsCredパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせは、legal@newscred.comにお願いいたします。

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