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連載 コスメのトリセツ
vol.01 全成分表示とは

知っているとタメになり、知れば知るほど面白くなる。化粧品成分の深い海へとダイブする連載企画がスタート。化粧品のパッケージ側面や裏側に、細かくぎっしりと記された「全成分表示」を読み解いていきます。加工食品の表示をチェックするのと同じく、化粧品の表示を見て理解することができれば、化粧品選びももっと楽しくなることでしょう。耳慣れないカタカナや英字成分名のオンパレードですが、まずは基本ルールを知ることで、化粧品の構造が見えてきます。
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成分表示の基本構造を知る

日本には、国が定める「医薬品医療機器等法※」(旧・薬事法)という法律があります。この法律のもと、一般的なスキンケア・ヘアケア品は、「化粧品」「医薬部外品」「医薬品」の3種に分類されています。「化粧品」は、配合するすべての成分を記載しなければいけません。表示にあたっては、以下の4つの基本ルールがあります。
①    すべての成分を記載する
②    配合量が多い順に記載する
③    配合量が1%以下の成分は、記載順序は自由である
④    着色剤は、配合量にかかわらず末尾にまとめて記載する
1%の境界を見分ける目安は、植物エキス類、ヒアルロン酸Na類、コラーゲン類などの位置。また、防腐剤や増粘剤なども1%以下で十分な効果を発揮するものが多くあります。
ためしに手持ちのパッケージの「全成分表示」を読んでいくと、1%のボーダーラインが割と早いタイミングで出てくることに気づくでしょう。これは主成分である「ベース成分」が、それだけで70~90%を占めるケースが多いから。
「ベース成分」とは、化粧品の骨格をつくる基剤のこと。〈水性〉〈油性〉〈界面活性剤〉のいずれか、またはすべてで構成されています。
●ベース成分
〈水性〉=水、エタノール、BGなど
〈油性〉=ミネラルオイル、スクワラン、ホホバ種子油など
〈界面活性剤〉=アニオン(陰イオン)、カチオン(陽イオン)、両性、ノニオン(非イオン)の4種
「ベース成分」に対し、一般に“美容成分”と呼ばれるような“その他の成分”はたくさんあります。1%以下の少量でも十分な効果を持ち、これが化粧品の個性を決定づけます。〈感覚性成分〉〈安定化成分〉の主に2つのグループにわけられます。
●その他の成分
〈感覚性成分〉=色、香りなど
〈安定化成分〉=防腐、pH調整、粘度調整、キレートなど
「全成分表示」にある成分のほとんどが、ベース成分(3種)+その他の成分(2種)のいずれかに属すものです。この5種のグループを判別できるようになると、理解が一気に深まります。
難解な化粧品成分ですが、大枠となる基本構造はシンプルです。続く連載では、毎回1つのアイテムを取り上げながら、気になる成分の数々にフィーチャーしていきます。
※ 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律
Photographs by OHSHIMA Toru
Text by GOROKU Miwa
Edit by HATTORI Madoka
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